礼宮さま・紀子さん ご結婚「告期の儀」が川嶋家で

 天皇家の二男、礼宮さま(24)と学習院大大学院生、川嶋紀子さん(23)のご結婚の日取りを伝える「告期の儀」が、11日午前10時から、東京・豊島区目白の川嶋家で行われた。

 学習院構内の職員住宅にある川嶋家には、この日午前9時55分、天皇陛下のお使いの重田保夫侍従次長がシルクハットを手にモーニング姿で到着。玄関では紀子さんと、学習院大経済学部教授の父・辰彦さん(50)、母・和代さん(48)が出迎えた。

 儀式が行われたのは、「納采(のうさい)の儀」の時と同様、玄関を入ってすぐの8畳ほどのダイニングルーム。紀子さんは納采の日の振りそでとは打ってかわり、水玉の模様の入ったピンク色のワンピース姿で、白手袋の手には扇子。重田侍従次長が、「文仁親王殿下の結婚の礼を、6月29日に行わせられることにお定めになりましたので、その旨お伝え致します」と告げると、紀子さんは「謹んで承りました」と答えて一礼した。

 儀式はわずか1分ほど。重田侍従次長は皇居に向かい、両陛下に、山本悟侍従長を通じて「告期の儀」がつつがなく終了したことをご報告した。英国留学中の礼宮さまにもその旨が伝えられ、結婚前の儀式はすべて終わった。礼宮さまは来月20日ごろ帰国の予定で、お2人は同29日に皇居・賢所で行われる「結婚の儀」を待つばかりとなった。

 「告期の儀」終了後、紀子さんは宮内庁を通じ、「ご口上を承り、改めて気持ちの引き締まる思いが致します。これからはますます健康に留意しつつ、心静かにその日を迎えたいと存じます」とこの日の感想を語った。

(1990年5月11日  読売新聞)

引用元 http://www.yomiuri.co.jp/feature/impr/0609article/fe_im_90051101.htm



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